「かかりつけ調剤薬局」を目指すチェリー調剤薬局グループのチェリーコラム。

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チェリー調剤薬局の薬剤師がつづるチェリーコラム

 

ω-3脂肪酸と健康

ω-3脂肪酸と健康

近年、健康と食用油の話題が注目されています。
食用油は三種類に大別されます。食用油はグリセリンと脂肪酸の化合物で、アルカリで加水分解すると脂肪酸から石鹸ができることは、よく知られています。

①動物の肉、卵および乳製品に多い飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸(オレイン酸等)系列
②トウモロコシ、紅花等に豊富なリノール酸系列(リノール酸、アラキドン酸等)
③海藻、エゴマ、亜麻仁、シソ、魚介類に豊富なα‐リノレン酸系列(α‐リノレン酸、エイコサペンタエン酸=EPA、ドコサヘキサエン酸=DHA等)です。

すべての生物は①の脂肪酸を糖質やタンパク質を素材として作ることができます。 ω-3脂肪酸と健康
①の一価不飽和脂肪酸は飽和脂肪酸から作られます。この反応を行う酵素は植物にも動物にもあります。
②の脂肪酸はω-3脂肪酸です。ω-3位(脂肪酸のメチル末端から3番目の結合の意味)に炭素-炭素二重結合を持つ。
③の脂肪酸はω-6脂肪酸です。ω-6位(脂肪酸のメチル末端から6番目の結合の意味)に炭素-炭素二重結合を持つ。
②と③の脂肪酸を植物は作ることができるが、動物は作ることができません。

人間の栄養学でω-3脂肪酸の必要性について注目されてきたのは1970年代からで、栄養素の研究の中でも比較的新しいものです。
α‐リノレン酸はヒトの体内で合成できない必須脂肪酸であり、そこから合成されるドコサヘキサエン酸(DHA)は神経系の機能に関与しています。
α-リノレン酸からEPAやDHAに変換される割合は10-15%程度とされています。
ニシン、サバ、サケ、イワシ、タラ等の魚介類は、EPA、DHAのようなω-3脂肪酸に富んでいます。
魚やその他の生物に含まれるDHAの多くは、海産のプランクトンによって生産されたものが、食物連鎖の過程で濃縮されたものです。

ω-3脂肪酸と健康 ω-3脂肪酸のα-リノレン酸はナタネ(キャノーラ)、ダイズ、特にエゴマ、アマ、シソ等に豊富に含まれています。ただし、キャノーラ油には健康を害する因子の存在が指摘されています。
家畜の飼料として牧草ではなく、α-リノレン酸を余り含有していないトウモロコシ(リノール酸高含量)を与えると動物性脂肪中のα-リノレン酸の含有率(対リノール酸)が大きく低下します。米国の牛肉はリノール酸が豊富であるのに対してオーストラリアの牛肉はα‐リノレン酸が比較的豊富と言われています。

(著:本社 管理薬剤師 内藤幸雄)



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