今回は介護者のストレスについて少しお話をしたいと思います。
前回は認知症についてお話ししましたが、介護される方のストレスは介護対象者の病気にかかわらず、大変なストレスが溜まってくるものです。介護は突然始まるケースが多く、家族介護者は覚悟や準備もないままに、いきなりこれまでの生活からの変化を強いられます。
介護疲れは、介護により起こる身体的・精神的な負担、認知症の症状がある場合の負担、そして経済的な負担が複雑に絡み合うことによって、誰にでも起こり得ます。
私も介護中はなんでこの人は分かってくれないのかとよくイラついたことを覚えています。
暴言、手お挙げるなどの行為に進展してしまいそうにもなりましたが、時々仲間とスポーツをすることが良かったのか、いまは、暴言も手を挙げることなどもなく本当に良かったと思っています。
介護ストレスを上手に解消している人は、次のような方法を心がけています。参考にしてみてください。
まず、自分の生活を介護のために100％費やさないようにすることです。友人と会って介護とは関係のないおしゃべりをする、映画、コンサート、などに出かける、スポーツで汗を流すなど、介護生活から離れることを意識するとよいでしょう。自分を認めてくれる仲間がいて、楽しい時間が過ごせる場所をもつことができると、孤立感から解放されやすくなるからです。自分に合ったストレス解消法を見つけてください。
ではあなたの介護のストレスがどのくらいなのかチェックしてみましょう。
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① 介護はおもに自分一人でやっている。
② 介護は自分ががんばらなければと思う。
③ 他人に家に入られたくないので、家族で介護したいと思う。
④ 身体の負担が少なくなるような介護の方法を知らない。
⑤ 介護の悩みを聞いてくれたり、相談に乗ってくれる人が身近にいない。
⑥ 介護生活の先行きが見えず不安になる。
⑦ 人に会うのが面倒くさい。
⑧ 以前より食欲も気力も落ちている。
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■ チェック数０～２個
・トレスを上手に解消できているようです。
■ チェック数３～５個
・ストレスがたまりつつあります。睡眠はとれているか、体調はどうか、もう少しリラックス出来るようにストレス解消法を実践してみましょう。
■ チェック数６～８個
・かなりストレスが溜まっています。このままだと倒れる可能性もあります。まず自分が楽になることを第一に考えましょう。
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いかがでしたか。あなたは介護をがんばりすぎてはいませんか。介護は日常生活の一部です。完全な日常生活がないように、完全な介護生活もありません。ちょっぴり肩の力を抜いてみましょう。わずかな工夫で、負担を軽減できることもあります。視点を変えると、介護を通して得ることがたくさんあるのに気が付きます。自分を大切にすることを忘れずに。ストレスが多いなと思った時こそ、自分自身をねぎらってあげましょう。息抜きが毎日の笑顔をつくります。
がんばり過ぎはストレスのもと。ストレスが溜まると、つい難しいことを言ってしまったり、表情に出たりと、介護する側の関係を悪くしてしまいがち。それがまた、次のストレスのもとになってしまうんですね。
（著：明和店 管理薬剤師 高津 政明）
